さくらレンタルサーバーで、他社管理ドメインで普通にレンタルサーバーの設定を行うとゾーンレコードが編集不可の状態で、DNSサーバーが設置されます。
この状態ではSPFレコードが設定できずかなり不便です。不便というか、当たり前にメール送信できないかもしれないという大問題を解決できません。また、サブドメインの利用等もできません。
そこで、さくらでVPSとか借りていると、ネームサーバーを5ゾーンまで無料で利用できますので、これを利用してネームサーバを設定します。(初期費用1050円、月額1050円で10ゾーン利用できる有料サービスもあるようです。参照:さくらのネームサーバー利用申請方法)
もし、すでにさくらのレンタルサーバーにドメイン登録を行っていて、編集不可のネームサーバが設定されている場合は、レンタルサーバの設定でドメインを削除して、2時間待つ必要があるようです。(私の場合、実際には1時間くらいでネームサーバーに登録できました。)
(2012/8/27 手順に間違いがあったので修正しました。)
流れ的には、下記のようになります。
- 編集可能なネームサーバーサービスに、ドメインのみ登録されている状態にする(ゾーンレコード無し)
- レンタルサーバーにドメインを登録する
- ネームサーバにゾーンを登録する
操作詳細
■さくらの編集不可ネームサーバーにドメインが登録されている場合は、事前に削除します。
- さくらの会員メニュー > 契約情報 > ドメインメニュー の順にクリックします
- ドメイン一覧が表示されます。(メッセージ「ドメイン名の一覧を表示しています」の画面)
- ドメイン一覧の[ゾーン削除]ボタンでドメイン設定を削除します。
■さくらの編集可能ネームサーバーにドメインが登録されていない場合、ドメインを登録します。(ゾーンレコードは空の状態にします。)
- さくらの会員メニュー > 契約情報 > ドメインメニュー > ネームサーバーの新規登録 と進んでいきます
- ドメイン名を入力して送信ボタンをクリックします。
■さくらの編集可能ネームサーバーに、ゾーンレコードが登録されている場合、ドメイン設定は残したままゾーンのみ削除します。
- さくらの会員メニュー > 契約情報 > ドメインメニュー からドメイン一覧を表示します。(「ドメイン名の一覧を表示しています」画面)
- 設定するドメインの「ゾーン編集」をクリックします。
- ゾーンレコードの一覧が表示されます。
- 左サイドメニューの「削除」をクリックしてゾーンレコードを削除します。
- 上記までの操作で、編集可能ネームサーバーにドメインは登録されていて、ゾーンレコードは登録されていない状態になっていると思います。
■レンタルサーバー側の設定
- さくらのサーバーコントロールパネルで「ドメイン設定」を選択
- 「新しいドメインの追加」ボタンをクリック
- 「5. 他社で取得したドメインを移管せずに使う・属性型JPドメインを使う(さくら管理も含む)」 を「>>ドメインの追加へ進む」を選択
「他社で取得された独自ドメインのサブドメインを追加」のほうに、[www].[example.com]の形式で登録
【注意】上のほうの「他社で取得した独自ドメインの追加・属性型JPドメインの追加(さくら管理も含む)」で設定すると他社管理ドメインの場合、DNSの編集ができません。
※上記のサブドメインのほうで設定すると、メールアドレスの@マークの後ろもサブドメイン付きじゃないと送信できなくなります。もし、サブドメイン付きで運用したい場合は、サブドメインを設定できるほうに登録する必要があります。
- 「他社で取得した独自ドメインの追加・属性型JPドメインの追加(さくら管理も含む)」のほうにドメインを登録します。
※設定画面に、
「他社で取得されたドメインに関しまして、基本的な設定((@ / www / mail /ftp の4レコード)のみ登録します。 お客様でゾーン情報のカスタマイズは許可しておりません。
当社の基本設定では対応できない設定をすでにされているお客様に関しましては、 下記のサブドメインの追加からご利用されたいサブドメインのみを追加ください。」
という説明がありますが、本ページ操作で、他社管理ドメイン+さくらレンタルサーバー・メールサーバー+さくらの編集可能ネームサーバの構成で運用可能となります。裏ワザ的な感じがしますが、さくらのサポートの方に聞いた設定方法です。 サーバーの該当フォルダ名等を設定して登録する
■さくらのネームサーバーにゾーンを登録します
- さくらの会員メニュー > 契約情報 > ドメインメニュー からドメイン一覧を表示します。(「ドメイン名の一覧を表示しています」画面)
- 設定するドメインの「ゾーン編集」をクリックします。
- 各ゾーン設定を行います。(詳細は省略します)
- ちなみに SPFレコードは、”v=spf1 +ip4:○○○.○○○.○○○.○○○ ~all” の形で登録しました。(○○○はサーバーのIPアドレス)
- mxやa指定だとIPアドレスの変更があった場合に楽そうですが、受信サーバー側の認証処理が若干増えるそうなので、なるべく受信サーバー様のお手をわずらせず、スムーズに認証してスパム扱いしないで頂けるよう、IP指定にしてみました。(たぶん実際には判定には関係ないと思いますが。)
■SPFレコードの確認
有名ですが、下記でチェックしました。即反映されないか、一度エラー(None)になったらしばらく反映されないらしく、30分くらいしないと 「PASS」になりませんでした。
・http://www.sendmail.co.jp/sa/spfcheck.html
反映されるのを待ちきれない方は、まずは、 nslookupや、digコマンドでとりあえずレコードの存在だけ確認してもいいかもしれません。
さくらが設定してくれる基本的なDNSの「基本的な設定((@ / www / mail /ftp の4レコード)のみ」に加えて、SPFレコードも設定してくれてもいいような気もします。
では。